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飲食店のハラール認証について

DSC04980 日本国内において、飲食店がハラール認証を取得することは、高い監査基準をクリアすることが要求され、相応の費用もかかるため、大変困難であります。一般的なムスリムが抵抗なしに食せる食事を提供するという条件を満たすだけでは不十分です。

 しかし一部には、独自の低い基準で認証を行って「ハラールロゴマーク」を認めているケースもあるようです。これらは世界の標準とはかなりの違いがある為、ともすれば来日したムスリムの誤解や勘違いを招き、最悪、トラブルにもなりかねません。また、「ハラールレストラン」「ムスリムフレンドリーレストラン」「ハラール対応」などの言葉が誤解されて使用されている事も多く見受けられます。日本ハラール協会(JHA)ではそのような見地から、飲食店からのハラール認証の依頼については下記の対応を取らせていただいています。

ハラール認証を申請する必要性があるか

 基本的に下記の「ハラールレストラン認証」、「ハラールキッチン認証」の要件を満たしている店舗であれば、誠実にその内容について情報開示を行うことで、ほとんどのムスリムが抵抗なく食事をとることができるので、認証取得費用をかけてまでハラール認証を取得する必要性はありません。

「ハラールレストラン認証」、「ハラールキッチン認証」

ハラール認証の取得費用と更新費用

 基本的に認証取得時の監査費用、さらに毎年の更新時の監査費用が必要です。監査においてはイスラーム法学者(イスラーム法修学者)と食品技術士、2人の監査員が現地監査を行います。また書類監査時にはすべての材料のハラール認証(またはその証明)が求められます。これらの費用をすべて小売価格に転嫁することなく製造原価としてカバーできればよいのですが、認証取得をしたために消費者の負担が大きくなるようでは店にとっても消費者にとってもマイナスです。採算面についてもよくご検討いただいてから申請してください。

 ハラール認証を発行する為の妥当な監査を実行するとそれなりの費用が発生します。不当に高いことも、明らかに安いのも監査内容に疑問が残ります。

 現在日本で行われている多くのハラール認証の監査は比較的簡易的なものであり、監査に必須な要件をクリアしていない、有資格者が監査を遂行していない、認証団体自体が組織として機能していない等の問題がある他、他国のハラール認証とは温度差があるのが現実です。

ハラール認証の監査基準、監査レベル

 正式なハラール認証では、イスラーム法修学者と食品技術士、2人の専門家が監査員として監査を行います。それぞれ、監査に必要充分な学識と経験が求められます。また日本国内における食品衛生基準や法規の理解も必須となります。

 JHAで行う監査は、このような海外で標準的に行われているものと同等の厳格なものであります。2人の専門家が現地にて監査を実行し、食材、調味料、使用する加工食品等すべての製品、仕入れ先の書類を審査してハラール性を確認していく作業はかなりの時間と手間がかかる作業です。例えば肉だけでなく使用されるすべての食材、調味料にいたるまで確認を取っていきます。

認証の前に大事なこと

 一般的なムスリムは、マレー料理、インドネシア料理、トルコ料理、エジプト料理、ペルシャ料理、ウイグル料理、パキスタン料理、インド料理(一部)などのお店を利用する際はハラール認証があるかなど気にしません。これらのレストランにはムスリムの調理人がいるからです。そしてこれらの料理には、もともとハラールの食材しか使用しません。

 それに対し、フランス料理、イタリア料理、和食、韓国料理、中華料理などをムスリムが安心して食べられないのは、ほとんどの店にムスリム調理人がいないからです。また、豚、ハラール屠畜以外の食肉、料理酒などが入っている可能性が高いからです。

 すなわち、ムスリムの調理人の存在が信頼の大きな要素であるということです。ムスリムの調理人であればハラール以外の食材や料理酒を使った調理を行いません。また、疑問が残ったとしても、利用者がその都度、ムスリムの料理人に確認をすれば事が足りてしまいます。

 日本食その他の料理をムスリムに提供するならば、認証よりもムスリムの雇用を実現し、彼らにムスリム対応を責任持って行わせることが重要です。また、ムスリムを雇用できない場合は、店で提供する料理がNo pork であること、料理酒を使っていない事、ハラールミートを使用していること、ハラールな調味料を使用していることなどがひと目で分かるようにしてあげることでも信頼性は高まると思います。

ハラール認証に頼らない方法

【1】ムスリムの雇用と情報開示。利用者がその情報を材料に自分で判断をし、利用するかしないかを決める、ということです。判断材料を提供するだけでも十分ムスリムにとってはありがたい情報となります。

【2】JHAでは下記のハラールレストラン、ムスリムフレンドリーレストランの要件を満たしている店舗に対して、申請があればJHAから調査員が現場調査を行い、基準を満たしている場合において「推薦状」を発行することができます。

「推薦状」発行について

【3】また、日本ハラール協会が、(一社)全国日本調理技能士会連合会と提携して行っている「ハラール調理師資格」を受講されお客様に告知するなども一案です。

ハラール調理師認定(日本料理国際化協会のサイトへ)

【4】さらに、行政や自治体からの依頼において、すでにハラールレストランとしてムスリムが運営しているレストランに関しては、調査し、各所で無料で資料をご利用いただけるリストの作成をします。

1.ハラールレストラン認証

*料理

 ムスリムのオーナー、ムスリムのシェフによって調理されている。食材、調味料はすべてハラールなものが使用されている。調理場にはハラール以外のものは存在しない為、人為的ミスによってハラール以外の料理が客に提供されるリスクがない。すなわち、料理酒(みりんも含め)やハラール屠畜された肉以外の肉は厨房内に保管されていない事が必須である。

*ドリンク

 一切のアルコール飲料の販売はない。成分のハラール性が確認されたソフトドリンクのみ販売。

*店内

 インテリア、掲示物などにハラームなものがない。例えばヌードや水着の女性のポスターなどがない。店内の音楽などにハラームなものが使用されていない。店員の制服は肌の露出が少なく、セクシーなものは避ける。

*経営

 反社会的な勢力やハラームなことで得た資金が経営に使われていない。 ハラール認証を取得するレストランでは上記の要件をクリアすることに加え、さらに「タイバーン」の見地から日本国内の一般衛生管理基準を満たしていることが要求される。

2.ハラールキッチン認証

 食材、調味料はすべてハラールなものが使用されている。調理場にはハラール以外の食材、調味料は存在しない為、人為的ミスによってハラール以外の料理が客に提供されるリスクはない。すなわち、料理酒(みりんも含む)やハラール屠畜されていない肉が厨房内に保管されていない事が必須である。

 調理人はムスリムではなくてよいが店内にムスリムが雇用されていることが望ましい。アルコール飲料の販売は問わないが、アルコール飲料を提供するのであれば、ムスリムに対しては個室の提供が望ましい。アルコール飲料に使用するグラスとソフトドリンクに使用するグラスは区別し洗浄方法も区別されている。店内や経営については特に問われない。

 「ムスリムフレンドリー」という名称を使う際には、最低限上記基準をクリアしていることが望ましい。現状、国内の「ムスリムフレンドリー」を謳う飲食店でこれをクリアしていない店も少なからずあり、海外からのムスリム旅行者に不審を抱かれることが懸念される。

3. ハラール対応レストラン(推薦状の発行)

 ムスリムへの食事提供についての見識を持った調理人がムスリムの要求事項を守った食事を誠実に注意して提供する。

 使用する食材は全てハラール。またアルコール飲料に使用するグラス類はソフトドリンク類のものと区別する。

 店内にムスリムが雇用されていることが望ましい。食材、調味料、調理法などについて誠実な情報開示が求められる。

 要件を満たしている店舗に対しては、申請があればJHAの調査員が現場調査を行い、「推薦状」を発行することができます。

「推薦状」発行について

JHAの考える、理想的な飲食店経営スタイル

DSC04983 あくまでも非イスラーム国である日本で飲食店を営業するのであれば、ムスリムだけではなく、非ムスリムの顧客にも来店されるようにするのが理想です。一般企業でのムスリムの接待や留学生との食事の機会など、ビジネスの視点からはもちろん、友好の見地からもそのスタイルが望まれているのではないでしょうか。

 ムスリムが経営を行っている限りにおいては、イスラームの教義から客にアルコールを提供することは避けるべきであるかもしれませんが、経営者が非ムスリムでほとんどの客が非ムスリムである場合、営業上(特にディナー時)アルコールを提供しないことは困難かもしれません。JHAでは、アルコール飲料提供店に対し、可能な限り個室をムスリムに提供することをお勧めしています。

 もともと食肉メニューがない店はムスリムにとってのリスクは低いといえます。最近では一切の動物性の食材を使わないビーガン対応の人気店があります。来店者はビーガンやハラールを求めて来ている客以上に健康志向やダイエット志向、トレンドに敏感な方が多いようです。

 食肉を扱うお店でも、豚メニューがない(なくす)だけでもかなり安心感が増すといえます。「No Pork」の表示はムスリムにとってとても好意的に感じられます。

 さらに使用する食肉(ビーフやチキンなど)をすべてハラール製品にすることで、ムスリムだけでなく、非ムスリムにとっても安心できるお店になります。ハラール認証取得済みの食肉はすべてトレーサビリティーが確認されているため、日本でも度々問題になっている食材の産地偽装などを消費者が回避できるからです。

 前述のように日本においては、ムスリムのみを顧客としたビジネスは経営的にもむつかしい為、非ムスリムにも魅力的(味、価格、雰囲気、サービスなど)な店であることが望ましいのではないでしょうか。また、ハラールメニューが同等の非ハラールメニューよりも価格が高いということはできる限り避けていただきたいことです。もちろん食材仕入価格などが反映することは避けられませんが、可能な限り経営努力によって、非ハラールメニューや国内の平均相場価格を大きく上回る価格にならないように。

あらゆるステークホルダー各社の努力によってハラール製品の流通量が拡大し、日本におけるハラール産業が進展していくことを願っております。

「推薦状」発行について 

推薦状とは

NPO法人日本ハラール協会では、近年増加傾向にあるイスラーム圏からの訪日客や2020年に迎えるオリンピック関連客来日に伴い、イスラーム圏の人々の食の整備を推進するため、ムスリムが利用しやすくなるよう、「ムスリムが利用するのにお勧め店」という意味あいで、「推薦状」を発行する運びとなりました。 ハラール認証と異なり、要求項目も最小限で、食材をハラール化することで取得が可能となります。

資格

調理師が「ハラール調理師講習」を修了していること
*ハラール調理師講習の受講資格は内閣府認定「調理師」の資格保持者であること 

発行までの流れ
「ハラール調理師講習」修了

申請
↓ JHAによるハラール性、店舗内確認 (厨房・ホール・食材・衛生管理・スタッフ)

審議
ガイドライン一例
チェックマーク豚・非ハラール肉の取扱いがない
チェックマークアルコール飲料の取扱いはない方がよい
チェックマーク食材は全てハラールである
チェックマーク店内の内装・音楽が適している
チェックマーク従業員はトレーニングを受けている

ハラール対応レストラン推薦状申請フォーム

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